民声巷論

子育てや要保護児童を守るのは、特別区でー 児童虐待と児童相談所の区移管促進についてー

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すべての子供は人権が尊重され、健やかに成長する権利を持っています。

しかし、子供の安全・安心が脅かされる事件が後を絶ちません。それも、子供にとって最も安全・安心な場所であるはずの家庭で、誰よりも自分を守ってくれるはずの親に幼い命が奪われるという、あってはならないことが繰り返されています。

7月に大阪市で2児が置き去りにされ餓死するという痛ましい事件が発生しました。都内でも1月に江戸川区で小学生が両親から暴行を受けて亡くなっています。

児童虐待の社会問題化を背景に児童虐待防止法が施行されて今年で10年、体制は整備されてきましたが、今なお悲惨な事件が防止できないでいます。事件発生のたびに、なぜ救えなかったか、関係機関の取り組みに課題はなかったかと視点で検証が行われていますが、私は、この中で児童相談所の役割に注目しています。

児童相談所は、児童福祉法に基づく都道府県事務として都内では東京都が区部に7か所設置しています。児童虐待防止に限らず障害・不登校等の専門的な相談や一時保護、調査、判定に基づく施設入所の援助等、専門性を備えた体制を整備しています。

大阪・江戸川の両事件でも児童相談所に情報が事前に寄せられていました。通報が生かせなかったことについて批判を受けていますが、児童相談所が法に基づく権限と虐待防止のセンター的な機能を有しているため期待が大きいことの証左です。

現在、都区のあり方検討委員会・幹事会で今後の都区間の事務配分が検討されていて、53項目の事務が区移管の対象として俎上に上がっています。この中に「児童相談所の設置など児童福祉に関する事務」が含まれ、区移管にあたっては、専門的人材の確保、困難事例への対応力、また区を越えて対応する場合の区間連携等の課題が指摘されています。

特別区は、「子育てするなら○○区」と各区が子育て支援策を競うように充実させてきました。児童相談所が区の仕事になると、現在、各区が実施している子育て支援や要保護児童への対応等、児童に関する施策を更に一体的に実施することができ、住民にわかりやすく地域の問題により迅速できめ細やかな対応を図ることができるようになります。

困難な課題であっても、それを乗り越えて区民の期待に応えていくことが最も身近な区行政には求められています。私たちは児童虐待の防止に向け、できることは何であれ積極的に取り組まなければなりません。都区の事務移管は53項目が一体として検討されていますので、一部のみ先行はさせることは難しいようですが、いずれにしても児童相談所の区移管を早期実現させ、地域連携して不幸な事件の根絶に向け特別区は積極的な貢献をしたいと願っています。

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